212.みやげ話 2019/11/08 (金)

 夫の母が補聴器の調整をしてもらうために、大津町から熊本市内に来ました。
折角なので「サクラマチ」で熊本城を眺めながら、食事をしました。


 母は週1回、大津町の病院のディケアセンターに通所しています。
ディケアセンターでは「サクラマチ」のニュースが毎日テレビで放送されるので、
「みんなでバスで、つんのって行きたかぁ」とよく話していたそうです。
熊本城を眺めながら食事していると「長生きするぅー」と言い、嬉しそうでした。


 食後、「サクラマチ」の2階のホールの隅で、テレビ関係者が数名打合せ中でした。 
その中のひとりが、熊本で今最も売れっ子のタレント「英太郎」さんでした。
母が英太郎さんに気付いて、嬉しそうな顔でニコニコして眺めていると、
英太郎さんが母に気付いて、母の傍までやって来ました。
母が「いつもテレビを見よります。楽しませてもろうとります。」としっかり話すと、
英太郎さんは両手で母の手を優しく握り締め、「ありがとうございます。」とにこやかに言いました。
母は、テレビに毎日出ている有名人に握手してもらえて、大感激していました。



 その後、上通の大宝堂で聴力検査をしてから、補聴器の調整をして頂きました。
そして、「新しいメガネケースを買いたい。」と言うのでメガネコーナーへ行きました。
そうしましたら、「メガネの調整もするので数分お待ちください。」と言われました。
すると、突然隣りの方にいた女性が「お待ちの間、ハンドマッサージをしますよ。」と言いました。
母は最初遠慮していましたが、私が「折角だから、マッサージをして頂くといいですよ。」と言うと、
やっとマッサージして頂くことにしました。母はハンドマッサージをするのは初めてらしく、
「気持ちよかですな。」、「きれいになりよりますな。」などと言い、上機嫌でした。


 つい先日、情報番組で熊本市内のディケアセンターでエステをしたり、
カフェのようなお洒落な空間で、美味しそうな食事をしている様子が、紹介される放送を観ました。
高齢者だからこそ、なおのこと癒しの時間は必要ですし、いつまでも美しくありたいと願う心はよく分かります。
ハンドマッサージを終えた母は、満足そうに手を眺めながら「こぎゃんきれいになった。」と言って、
艶々して花の香りに包まれた手を、嬉しそうにして私に見せてくれました。


 家の中にひとりでいたら誰とも話すこともなく、何の出来事もない単調な一日でしたが、
思い切って外出したからこそ、次々に思い掛けない経験をすることが出来ました。
母は「みやげ話が、いっぱいでけた。」と言って喜び、やや興奮状態でした。
母は、ディケアセンターの職員やヘルパーさん、村の人、息子達などに、
「みやげ話」を最高の笑顔で、何回も話すことでしょう。
母が楽しそうにしているのを見ていると、私も幸せな気分になれます。
これからも、母と過ごす時間を大切にしたいと思いました。