104.「新聞記者」 2019/07/03 (水)

 今、話題になっている「新聞記者」を観ました。
社会派映画と銘打っていますが、観客の入りが多いことに驚きました。
普通、社会派映画は敬遠されがちで、観客が少ないというのが当たり前なのですが、大入り満員でした。


 映画の内容は、現実に起こったいくつかの事件を想起させるような内容でした。
参院選直前のこの時期に公開が出来たことに驚きました。
きっと何かしらの圧力はあったことでしょうが、イオンシネマだからこそ公開出来たのでしょう。
映画の内容からするとデンキカン向きな作品ですが、恐らくデンキカンでの上映だったならば何らかの圧力がかかって、
1週間限定上映となっていたかもしれません。


 主役の新聞記者役は、日本人の俳優さんではありません。
日本語がたどたどしい韓国の俳優さんです。
真偽のほどは分かりませんが、日本人の女優さんはどなたもこの役を引き受けなかったとも伝えられています。
言葉の拙さは致し方ありませんが、リアルな表情や優れた演技力からは、必死さが痛いほど伝わって来ました。


 内閣情報調査室に勤める官僚役の松坂桃李さんの熱演も素晴らしかったですが、
私は特に、内閣情報調査室長を演じた田中哲司の演技にはリアリティが感じられました。
田中哲司さんは、こういう不気味な癖の強い人物を演じさせたらとてもうまい俳優さんです。
一体この人は心の中で何を考えているんだろう、と思わせる冷酷さが強く印象に残りました。


 映画公開と同時に、映画の公式サイトにアクセスが集中して、サイトがパンクした注目度の高い作品です。
藤井監督は「この映画の企画をもらった時に、自信がなくて2回くらいお断りしました。」と告白されていますが、
骨太で見応えのある作品に仕上がっています。
よくぞ制作出来た、よくぞ公開出来た、という思いがした正統派の社会派映画です。