70.而今に生きる 2019/05/06 (月)

 ゴールデンウィーク最終日、新しくオープンした「而今に生きる」という名前のお店で食事をしました。
「而今」(じこん)とは、今この一瞬を一生懸命に生きること。
こんな店名を付けること自体凄いことですが、店名に恥じることなく、
ひとつひとつの食材を大切にした、料理人の料理に対する深い愛情を感じました。


 席数は10席と、こじんまりとした隠れ家的なお食事処です。
一品づつ丁寧ににこやかに料理の説明をして下さる料理人は、
長年、福岡の「茅乃舎」で腕を振るっていたとのことです。


 無農薬の野菜、飼料にこだわった肉、新鮮な魚などを自由な発想で調理しています。
クレソンとルッコラの香り高い爽やかなシャーベットをはじめとして、
旬の食材を彩りよく味のバランスにもこだわって繊細に調理していました。


 食事の締めは、産山村で収穫された「伊勢ひかり」という銘柄の無農薬米です。
精米したてのお米を、土鍋で丁寧に炊きあげています。
お米の一粒一粒が粒だっていて、最も美味しい状態に炊き上がっていました。
ご飯に添えられた糠漬けは、お米を精米した時の新鮮な糠を使用しています。
味噌汁のダシは、数種類の魚と昆布と椎茸です。
香り高く、滋味深い、絶品の美味しい味噌汁です。


 デザートは、甘酒と豆乳を手で丁寧に撹拌した食感の滑らかなアイスに、メロンのソースを添えています。
そして、キリリとした味わいの水出し珈琲を、小粋なリキュールグラスで頂きました。
真心のこもった食事を終えて、身体が浄化されたような穏やかな気分になりました。


 料理人の誠実な人柄や、料理への真摯な向き合い方が伝わって来ました。
手間暇かかる料理をおひとりで作っているので、「前日までの完全予約制」となっています。
おそらく、直ぐに口コミで瞬く間に広がって、予約が取れ難い人気店になることが必至の名店の誕生です。