51.映画への旅  「野田版  桜の森の満開の下」 2019/04/08 (月)

 シネマ歌舞伎「野田版 桜の森の満開の下」は、野田秀樹さんが脚本及び演出された作品です。
坂口安吾の小説「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに書き下ろした伝説の舞台です。
今の季節に相応しい満開の桜の花は魅力的でありますが、不気味な妖気も感じられます。


 恐ろしさや妖艶さが漂う、独特な世界観が展開されます。
妖しく美しい姫役の中村 七之助さんは、姿や表情だけでなく声の出し方までをも工夫を凝らしていました。
時には天真爛漫で無垢な幼女のように、また時には残酷で底知れぬ狂気を秘めた女性像を見事に創り上げていました。


 NHKテレビの大河ドラマ「いだてん」で奮闘中の、中村勘九郎さんの熱演も見応えがありました。
声質も、演技も、お父さんの勘三郎さんによく似ていることに驚かされます。


 その他にも、襲名前の松本幸四郎さんが出演されています。
野田秀樹さんらしいユーモアの表現が散りばめられていますが、楽しみながら伸びやかに演じています。


 シネマ歌舞伎は、歌舞伎の舞台公演をHD高性能カメラで撮影しているので、
美しい映像を堪能しながら臨場感も感じられます。
舞台公演を特等席で観ているような特別な気分にさせて楽しませてくれます。