14.映画への旅 「そらのレストラン」 2019/01/28 (月)

 「そらのレストラン」は、大泉洋さん主演の北海道映画シリーズ第3弾です。
前作「しあわせのパン」、「ぶどうのなみだ」はメルヘンチックな内容で、映画としては正直物足りなさを感じていました。
予告編を観た時、食べ物のシーンが数多く登場してとても美味しそうだったのに惹かれて、物語自体にはあまり期待しないで観ました。


 今回の作品は、3部作の中では内容的に最もよく出来ていました。
北海道の広大で厳しい自然の中で酪農に取組むことの困難さや戸惑い、仲間たちとの強い絆、大切な仲間の死・・・などが丁寧に描かれていました。
北海道の四季の移り変わりの美しさ、風が吹き抜ける丘などの光景を観ていると、自分がその場所にいるかのような清々しさを感じました。


 酪農をしながら、モッツアレラチーズ造りに取組む若夫婦。10年チーズ造りをしていても満足の行く味に到達できず、
一時は酪農自体を辞めようと本気で悩みます。妻はそんな夫をただ静かに見守ります。
今回の作品が優れているのは、家族の物語としてだけ描くのではなく、農業や漁業に取組む仲間たち、ひとりひとりの物語として描いているところです。
物語に説得力や深みを与えています。自然の中に生かされて生活を営むことや、仲間たちとの強い絆がリアルに描かれています。


 映画に登場する楽しいUFOダンスや、地元の食材で作った見るからに美味しそうな料理の数々も、映画のアクセントとして非常に効果的でした。
心もお腹もあったかく満たされたような気分にさせてくれる映画でした。