12.映画への旅 「エリック・クランプトン 12小節の人生」 2019/01/19 (土)

 エリック・クランプトンという名前は知っていましたが「ギターの神様」と称されていることや、
数奇な運命を辿った人生などについては、映画を観て初めて知ることばかりでした。
予備知識が全くないままに映画を観たので、とても興味深く鑑賞しました。


 幼少期に実母から愛を拒絶され心を閉ざし、唯一ギターを弾くことで自己表現する道を見つけます。
若い頃はとても端正な美しい顔立ちをしているので、何て美しい顔立ちをしているのだろうと見惚れました。
映画の中で「魂と心を音で表現する・・・」と語っていたように、
奏でるギターの音色は聴く人を一瞬にして虜にする魅力があります。


 友人の妻への抑え切れない切ない恋心、薬物とアルコール依存症に苦しむ日々、一人息子の急死・・・。
順風満帆なサクセスストーリーかと思っていたら、かなり屈折していて、
つねに孤独感が漂い、満たされない心を抱え、苦悩していたことが分かります。
普通なら、人生の最後は悲しい結末・・・というのが定番なのですが、
晩年にこれまでの人生で最高の女性に巡り合い3人の子供に恵まれます。
現在は、笑顔に満ちた幸せな家庭を築いているというラストシーンにほっとしました。
若い頃に比べて現在の顔は柔和になり、やっと本物の愛に包まれて安らかで穏やかな心を得られたようです。


 苦しみと向き合いながらも生き続けたからこそ、今の幸せがあるのだと思いました。
ただの音楽ドキュメンタリーだけに終わらない、人生について深く考えさせられる波乱に満ちた人生ドラマとして観ました。
映画の中に、聴いたことがある曲が何曲か登場しました。
特に、急死した愛息への深い喪失感を救済するために作った、
「ティアーズ イン ヘブン」は歌詞も曲も素晴らしくて泣けてくるほど感動的でした。