152.さようなら、シイちゃん 2021/09/11 (土)

 毎週末に恒例となっている知人のネコたちのボランティアに出掛けました。すると、知人が唐突に「シイちゃんが死にました」
と言いました。私はあまりのショックに暫し絶句し、深い悲しみに包まれ、心が重く深く沈みました。


 知人は経営する店舗内でネコを27匹、その他にも外ネコ3匹のお世話をしています。シイちゃんは、元々は店舗内で産まれて
暮らしていましたが、昨夏、知人が大病をして長く入院生活を送っている時、ちょっとしたきっかけで外ネコと共に、
外で暮らすようになりました。その時の年齢は、まだ3カ月くらいだったかと思います。


 シイちゃんは夕飯時になると、外ネコのヒメちゃんと一緒に店舗の入り口に来て、2匹仲良く並んでご飯の要求をして、
声高な鳴き声を挙げて鳴き続けます。シイちゃんはまだ幼いので、ヒメちゃんの真似をして鳴いている感じが可愛かったです。
季節は巡り、雪が舞い散るようになると、幼いシイちゃんには外での生活は厳し過ぎるだろうと思い、知人の奥さんに懇願し、
店舗内で再び暮らすようになりました。しかし、外での生活が長かったため、シイちゃんはその後も何度も脱走しました。


 今年の春、シイちゃんは何度目かの脱走をしました。まだ1歳にも満たないシイちゃんのことが心配で、私は知人の店舗周辺を毎日、
名前を呼び続けて探し回りました。雑草が生い茂っている場所、草むら、車の下、空き家の周辺・・・。ある日、シイちゃんは
知人の店舗から数件先の空き家を住処としていることが分かりました。名前を呼ぶと返事をして、チュールをあげると美味しそうに
食べました。そのうち私の足元にスリスリしてきたり、甘え鳴きをするようになりました。シイちゃんは数日後、再び知人の店舗内で
暮らすようになりました。


 8月、シイちゃんはまたも脱走しました。知人の話では、店舗にご飯を食べに来るので、おやつもあげているとのことでした。
どうやら店舗付近にいるらしいので、また前回のように遊び疲れたら、きっと帰って来るだろうと思っていました。
ところが、今週の火曜日(7日)、早朝(午前6時30分)、知人がネコたちのお世話をするために店舗に向かうと、
店舗に隣接した広い敷地の駐車場の入り口で、シイちゃんが横たわり亡くなっているのを発見したそうです。
すでに体は冷たく硬直していたそうです。


 昨年末、退院した知人が、「シイちゃんが名前を呼ぶと、返事をするようになりましたよ」と嬉しそうな表情を
浮かべ言っていた言葉が思い浮かびました。また、知人の座る椅子に、お澄ましした顔でちょこんと座っていた姿
も思い浮かびます。特別な事情があって、幼い頃から外で生活したため、外の世界の刺激的で自由奔放な生活に強い憧れを
抱き続けていたシイちゃん。7月にやっと1歳になり、しみじみ「大きくなったね」と感慨深く、シイちゃんを
見つめていたことが思い返されます。


 シイちゃんの人生は、本当に短いものでしたが、脱走するたびに心底心配したので、それだけに思い出は尽きません。
昨晩は仏壇に手を合わせ、シイちゃんが安らかでありますようにと心を込めて祈りました。
シイちゃんが、お花畑や草原を思い切り、心行くまで駆け巡っている姿をイメージするよう努めました。
シイちゃん、安らかにね。沢山の思い出を大切にして忘れないよ。さようなら。


#シイちゃん#仔ネコ#お花畑#草原#安らかに