107.ヒメちゃん 2021/06/06 (日)

 私が、毎週末ネコのセラピー・ボランティアをさせて頂いている知人の店舗内には、27匹の純血一族のネコがいます。
私は、27匹のネコのお世話をする時には、全てのネコを平等に扱うよう心掛けています。出来る限り全てのネコの名前を呼び掛け、
おやつを与える時はみんなの健康チェックをしながら、注意深く観察するようにしています。


 店舗内の27匹のネコの扱いには十分な注意が必要ですが、知人の店舗の外ネコ3匹の中の1匹「ヒメちゃん」との触れ合いは、
私にとってはとても大切な時間です。私の声を聞きつけるとどこからともなくすぐにスッと姿を現して、私の足元に何回も
スリスリをして熱烈な愛情表現をしてくれます。最初はどのように応えていいのか分からず、正直戸惑っていました。


 今では私は、ヒメちゃんの愛情表現に応えるために、数種類の美味しそうなおやつを与え、食後には丁寧なブラッシングを
たっぷり時間をかけて行っています。私がヒメちゃんと初めて会ったのは、昨年11月。初対面の時、私に対して何かを
ずっと訴え続けていたヒメちゃん。かなりハスキーな声でおしゃべりが大好きなヒメちゃん。初対面の頃、私はネコが苦手で、
瞳を見ることも触ることも出来なくて、どう接していいのか全く分からず、ただただ困惑するばかりでした。

 
 ヒメちゃんは、穏やかで素直で優しい性格です。身体を触られるのが苦手で、とても怖がりです。しかし、時間をかけて
お互いの心の距離を縮めて行き親密になったので、今では私がヒメちゃんの身体を撫ぜると、心地よさそうにリラックス
するようになりました。ヒメちゃんが私に心を開いて、信頼してくれているのがよく分かります。長い時間を積み重ねた
からこそ、深い信頼関係を築くことが出来たのだと実感しています。


 私は、いつもヒメちゃんとの別れのシーンが切なくてなりません。ヒメちゃんは、私の歩調に合わせてかなりの距離、
私の後を追ってくるのです。あまり遠くまで行くと危険なので「ここまでね。バイバイ!」と大きく手を振り合図して分かれます。
後ろをそっと振り向くと、ヒメちゃんがいつまでも私の姿を見ているのが分かり、とても切ない気持ちになります。


 私は、これからもヒメちゃんに沢山の愛情を注ぎたいです。ヒメちゃんには幸せな人生を歩んで欲しいと心から願っています。
愛する存在がいるということは、本当に幸せなことです。夫が亡くなってからの深い喪失感を埋めてくれたヒメちゃん。
心から感謝しています。ありがとう、心優しいヒメちゃん。これからもよろしくね。