64.「北の国から'87初恋」 2021/04/07 (水)

 3月24日、亡くなった俳優の田中邦衛さん(88歳)。追悼特別番組「北の国から'87初恋」(1987年)を録画していましたので
鑑賞しました。「北の国から」は1981年にスタートしました。北海道(富良野)の雄大な自然の中で生きる主人公(黒板五郎)と2人の子供
(純と蛍)の成長を、21年間という長期間に亘り丁寧に描いた、いつまでも記憶に残る名作ドラマです。倉本聰さんの緻密に練り上げられた
完璧な脚本、俳優陣の名演技、杉田成道さんの名演出など、全てにおいて素晴らしくて本当に見応えがありました。


 「北の国から」の脚本家・倉本聰さんが、朝日新聞に追悼文を寄せていました。田中邦衛さんは、人に微笑みと優しさをもたらし、純粋で
真面目で無垢、慈しみと思い遣りのある「珍妙な天使」だったと称していました。そして、演じることに真剣だからこそ、どこか悲哀があり
詩があり、云いようのないユーモアがあったと語っていました。


 名作「北の国から'87初恋」は初恋の甘酸っぱさや悲恋の辛さだけでなく、思春期の息子と父との複雑な関係性、親子の情愛・・・などが、
細部に亘って丁寧に繊細に描かれています。リアルタイムで鑑賞した時は子供目線で観ていましたが、長い時を重ねた今観ると、父親の
気持ちが痛いほど伝わってきて、胸に深く沁みて涙が流れました。田中邦衛さんは、情けなくてかっこ悪くて、子育てに苦闘する不器用
な男の役を見事に演じ切っていたことに感服しました。心よりご冥福をお祈り致します。