28.「The Family」 2021/02/05 (金)

 映画「ヤクザと家族 The Family」は、日本アカデミー賞6賞を受賞した「新聞記者」の藤井道人監督を
はじめとするスタッフが集結して、新たなテーマで描いた新作映画です。私は暴力映画が苦手なので「ヤクザ映画」
を鑑賞することを躊躇しましたが、映画の内容は映画のタイトルにある「The Family」という家族愛を重視した映画でした。
映画を観終わった時、どんな世界であれ生きる「居場所」がないことの辛さをしみじみ思い、生きることの悲しさや切なさに
胸が締め付けられ、気が付くと涙が滲んでいました。



 物語は、ヤクザという生き方を選んだ男の生涯を、3つの時代(1999年、2005年、2019年)に亘り変わり行く時代に、
家族の視点で描いたリアルで骨太な作品です。主演の綾野剛さんがヤクザという生き方を選んだ人物像を深く掘り下げて、
各年代を見事に演じ切っていました。舘ひろしさんは、主人公を本当の父のような深い愛情で接する組長役を人間味豊かに
演じていました。先日「徹子の部屋」に出演されたとき、組長役は渡哲也さんをイメージして演じたと語っていました。
その他にも、尾野真千子さん・北村有起哉さん・市原隼人さん・磯村勇斗さん・寺島しのぶさんなど・・・、
適材適所の完璧な配役と熱演で重厚な作品となっています。記憶に残る映像美や印象深い音楽、エンディング曲に至るまで、
すべてにおいて見応えのある良質な作品だと思いました。