251.メメント・モリ カフェ 2019/12/23 (月)

 私は、若い頃から多くの病気を経験したことや、日頃から人の心を敏感に感じ取れるように感じていました。
また、昨年は夫の最期の看取りを経験したので、この貴重な経験を生かしたいとずっと考えていました。
昨年よりお世話になっている病院へ行く途中にある「みこころ病院」で、傾聴などのボランティアを
するのがよいのではないかと考えていました。


 ある日「みこころ病院」を訪問しましたら、シスターが病院内を親切に案内してくれました。
その後、じっくり話を聞いて下さってから、「メメント・モリ カフェ」のことを教えて頂きました。
シスターが「是非いらっしゃい。」と優しく微笑みかけて下さいました。
人の心を丸ごと包み込むような笑顔に、私は、思わず「はい、参加します。」と答えました。


 「メメント・モリ カフェ」は、みこころ病院の2階ホールにおいて、毎月第4月曜日の午後2時から開催されています。
みこころ病院のボランティアの方々が中心となって運営しています。ホスピスでの看取りの経験が豊富なシスターの
お話しを中心として、愛する家族との辛い別れを経験し、まだ悲しみが癒えていない方なども参加されていました。


 シスターが「分かち合い」と語っていたのが印象的でした。
自分の心の内にある真実の想いを話し、参加者全員で想いを共有して「分かち合う」ことが大切なのでしょう。
シスターが、ホスピスのある患者さんが亡くなる前に、心から「ありがとう」と言うのを聴いたことがあるそうです。
人生の最期の時に「ありがとう」と言えるのは、良い人生を送って来られたからこそ言えるのだな、と思ったと語っていました。


 シスターが参加者全員に「何かありますか?」と優しく訊ねました。私は「ありがとう」という言葉を聴いた瞬間、
夫が昨年、敗血症で入院していた時、話していた言葉をすぐに思い出しました。
夫は「以前、福岡での裁判が終わって熊本に帰って来る時、偶然電車で隣合せた人と話したら、
その人は1日1000回『ありがとう』と言っていると言ってたんだよ。俺は1日1000回は無理だけど、
1日100回『ありがとう』を言うって決めたんだ。」とニコニコしながら、私に言ったことを思い出したのでその話をしました。
そして、夫との最期の別れの時、夫の顔を見つめながら、私も何回も「ありがとう」と言ったことも話しました。


 夫は、すべてのことに感謝して、私に対しても心を込めて「ありがとう」と何回も言ってくれました。
夫から「ありがとう」の言葉をたくさん言ってもらって、「私は、何て幸せ者なのだろう」としみじみ思いました。
「ありがとう」という言葉の持つ意味を考えたり、有難さに気づかされ、心から深く感謝しました。
「メメント・モリ カフェ」は、大切なことを気づかせてくれる有意義な時間でした。