245.エッセンス 2019/12/14 (土)

 花人・坂村岳志さんの「花のライブ」が、早川倉庫で開催されました。
坂村さんとお会いするのは、泰勝寺「花の会」の時以来、4回目となります。
「花のライブ」を鑑賞するのは初めてなので、ワクワクドキドキしながら見つめました。


 坂村さんは、ライブのスタートの挨拶代わりの軽い冗談を言いながら飄々とした感じで、
テーブルの上に同じ形の花器を何個もどんどん積み上げて行きました。
そして、今朝山で摘んで来た新鮮な草花を、大胆に、そしてとても繊細に生けて行きました。
最初は華やかな山の景色が生けられてから、少しづつ余計な物を削ぎ落して行き、
最終的に、坂村さんが今の季節で残したかった、エッセンスが凝縮された熊本の景色が見事に完成しました。


 坂村さんが、全体像や細部を細やかに眺めながら整えて行くライブ感が、とても新鮮で面白く感じました。
作品が完成するまでの間、観客にも張り詰めた緊張感があり、広くて薄暗い倉庫中は、シーンと静まり返っていました。
メインの大胆な生け花の他に、それぞれ個性的で味わい深い、9個の花器に花を生けました。
花器は、高麗・沖縄の作家作品・平安時代・中国(2000年前)・竹・籠など、
どれも味わい深い貴重な骨董品ばかりでした。花材は、冬苺・フジ蔓・椿・お茶の花・檜・雪柳など。


 坂村さんの話では、生け花は元々お茶室で始まったものなので、「亭主」がいなくても、
「投げ入れ花」が客人に向かってお辞儀をしているような綺麗な姿で生けられています。
ですから「投げ入れ花」には客人をもてなす心が込められているのです、と語っていました。


 午後7時からスタートした「花のライブ」が、終了したのは午後9時45分でした。
意外にも若い男性の姿が多いことに大変驚きました。みなさん大変熱心に鑑賞していました。
内容が濃くて、充実した「花のライブ」でした。
今後も、定期的に開催して頂けることを願っています。